大平原の四季ホームページ トップ(top) 山菜採り
 山菜採りは当たり前ですが山の中に入り込まないといけません。登山の装備とはいかなくても、それなりの装備を用意しないといけません。時期になると遭難事件が頻繁に起こっています。
 山菜は店でも手に入れられますが、天然物とは違って野菜化して味が薄くておいしくありません。是非天然物のおいしさを味わってください。
1.服装
 実はこれが大事だったりします。とにかく体にすき間を作ってはいけません。自然の森には害虫がたくさんいます。一番やっかいなのがダニで、これに皮膚に噛みつかれたら取るのに細心の注意が必要ですし、取れない場合は病院に行く羽目になります。ライム病や脳炎などの病原体を持っているので、ピンセットで体液が注入されないように取る必要があります。むやみに引っ張らないで下さい。
 上下の服はウインドウブレーカーみたいな表面がツルツルしたものがいいです。靴は冬用の長靴にします。首にはタオルを巻いて隙間を閉ざして下さい。帽子は当然必須です。防虫スプレーはあまり役に立ちません。一箇所に長く留まらないのがいいです。正直、暑いのですがうかつに肌を出すと後でひどい目に遭います。肌がかぶれる植物もいっぱいあるので、露出はできるだけやめて下さい。黒い服は選ばないで下さい。スズメバチに狙われやすくなります。軍手は当然必要ですが落とす場合もありますから、2組持っていくといいでしょう。
2.装備
 毎年これだけ遭難が発生して死者が出ている現状なので、真剣に考えて下さい。まず雨具は当然のこと、セーターとか下着とか万が一ビバークする時のことを考えた予備の服装を持って行って下さい。そして通信手段。携帯電話と無線機のどちらかは必ず持って行って下さい。予備の電池を忘れずに。そしてこうも道に迷う例が多いので、GPSを持って行って下さい。もう必需品だと思います。地図表示できない機種でもいいですから、緯度・経度が分かって連絡取れれば、助かる率は飛躍的に増大すると思います。ここまで大げさに考えなくてもと言いたいところですが、こうも毎日のように遭難してるんでは仕方ないです。水、食料、薬も持って万全を期して下さい。 ヒグマ避けの鈴、笛、爆竹のいずれかは持ち歩いて下さい。最近は山菜の乱獲で山奥に行かないと採れない場所が多くなりました。上記の道具の他に、催涙スプレー(熊専用のです)やナタが有効です。運悪く戦うことになっても、命が救われる例は多いのです。
3.採り方
 山菜によって採り方が違いますが、共通の部分について述べます。山菜の旬は1週間位のものが多いです。よりその年毎により時期が微妙に異なります。周りの季節の移り変わりを見ながらベストの時期を見極めます。山菜は畑と違って山菜だけある訳ではありません。いろいろな植物に混じってある訳で、最初はなかなか雑草の中から見つけることはできません。これはとにかく場数を増やしすしかありません。不思議なことに3年位続けると、いろんな雑草の中からピンポイントで見つけることができるようになります。わらびなんかは最初は殆ど区別できないんですが、慣れるとまるで浮き上がってくるかのごとく見つけられるんです。人間の識別能力はすごいんですね。
 山菜のある場所は自分の土地という恵まれた人はほとんどいないでしょう。実際は国有林や民有林とかになるはずです。国立公園内は本来何か採って持って帰るなんてことはできないのです。より謙虚な気持ちで入山しなければなりません。ゴミを捨てるなんてもっての他です。採る量は家族の分1食分、もしくはそれより若干多め位に留めて下さい。保存食にしたいから多く採りたい場合もあると思いますが、一箇所でたくさん採るのはやめて下さい。いろいろな場所で少しずつ集めるようにして下さい。資源の枯渇もありますし、次の人のことも考える必要があるのです。マナーを守って山菜採りを楽しんで下さい。
 最後に山菜を根ごと採っていく人がほんとに多い!!。駄目ですってば。次のこと考えてるの?。必ずナイフで根を残して採るようにしましょう。ほんと困ったことに私の行く場所はどこもこのパターンなので、私が先に採ったほうがマシな状況になっています。まったく自分勝手な人が多すぎます(業者かもしれません)。またゴミも絶対持ち帰って下さい。山が汚れるだけじゃなく、ヒグマにわざわざおいしいものを教えているようなものです。
inserted by FC2 system